2008年4月1日火曜日

お便り-内山夕輝(V98卒)


編集部が今回、取材を敢行しましたのは、私と同じ静岡県浜松市出身で、しかも、ベトナム語学科に同期入学&同期卒業の内山夕輝(V98卒)さんです。取材日は、3月15日(土)に、オフィスを訪問し、彼女の所属する団体が取り組んでいるイベント(企画)について、聞き込みを実施致しました。あまりにも素晴らしい企画である為、今回、多忙にも拘らず、無理を言って原稿を書いてもらう運びとなりました。アポなしの職場訪問に、笑顔で対応頂き、同行した我が息子は、チョコまで頂いてホクホクでした。彼女の心温まる近況報告から、日本における幼少教育を取り囲む環境変化を知ることができ、子を持つ親としてジーンとくるコメントが多いです。僕達が、大学生だった時に、こういった公的機関の仕事があることも知らず、私なんかは民間企業に潜り込みましたが、内山さんのミッションは、やりがいあるかもね・・・(文責竹山)

<内山夕輝さんからのお便り>
19,490人。これは浜松市に住むブラジル国籍登録者数です。浜松市の総人口約82万人に対し4.04%の割合を占め、全国でも指折りの外国人集住都市です。私が勤務する(財)浜松国際交流協会http://www.hi-hice.jp/)では、“日本人も外国人も同じ浜松市民として仲良く暮らそうよ!”と、多文化共生社会を目指した様々な事業を行っています。多文化共生社会と一言で言っても市が抱えている課題は、医療、防災、教育等多岐にわたり、その中でも、急激な国際化の波による影響は、子ども達を取り巻く教育現場で必至です。

平成元年では浜松市内の公立小中学校で32人だった外国籍児童数が、平成19年度は1,558人(約49倍)と年々増加しています。ちなみに私の母校には77人(9.2%)の外国籍の児童が現在通っています。もちろん、私が在籍していた20年前には0人だったので、教育現場における国際化が確実に広がっているのがわかります。外国籍児童を取り巻く環境は多様・複雑で、言葉の壁や文化・生活様式の違いで、日本の学校への適応が困難な児童もおります。非公式ですが、実際には不就学の子どもも存在していると言われています。また、母国語、日本語が両方とも中途半端な子ども(ダブルリミテッド)は、学力の問題、親子間のコミュニケーションなど、様々な問題を抱えています。こういった問題を少しでも解決するために、当協会では今年で3回目となる外国籍児童就学前学校体験教室「ぴよぴよクラス」を開催しており、この場をお借りしてこの事業を紹介させていただきたいと思います。

ぴよぴよクラスとは、簡単に言えばプレスクールのようなもの。外国人学校の幼稚園に通っていた子供達や、幼稚園・保育園に通っていなかった子供達が、日本の小学校入学前に、集団生活や学校生活を体験し不就学を防ぐという目的で企画されました。また、このクラスでの先生役は、現役大学生のボランティアによって実施され、これも草の根活動を広げていく目的の一つでもあります。大学生に異文化コミュニケーションの難しさ、また、実際の教育現場の抱える課題を体験してもらい、そこから感じとったものを今後の人生に役立ててもらいたいとも考えています。

今年は公募で6人の大学生が集まり1ヶ月前くらいから小学校へ補助支援員として、授業の進め方を学び、自分達の手で様々な場面を想定してカリキュラムを考え準備をしました。一方、子供達の募集は、入学説明会での呼びかけの他、家庭訪問等で集めましたが、当日、本当に来てくれるのか不安で一杯でした。

初日は、大学生も子供達もガチガチで、授業もいまいち盛り上がりませんでした。そんなピヨピヨちゃんたちが劇的に変化したのは二日目から。初日は、ポルトガル語以外いっさい反応を見せなかった女の子が、二日目からは、日本語での問いかけにうなずき、首を振る等の反応を見せ始めました。この子は、1月に日本に来たばかりで幼稚園にも通っておらず、日本語にも不慣れ、かつ、友達もいないという状態でしたが、最終日には友達もでき走り回っていました。お母さんからも、「家の中で日本語を話していた。」っとうれしい報告もありました。中には、人とのコミュニケーションのとり方がわからず、不安そうにキョロキョロしていた男の子もいましたが、最終日には友達もできて一緒に遊ぶことができました!

エピソードを紹介し始めたら3日はかかる(!?)ので割愛しますが、最終日は、涙&ハグの嵐で、見学にこられた保護者や小学校教頭先生からも大学生に対して感謝のお言葉を頂きました。さらに教育委員会にもこの事業の必要性を高く評価していただき、成功を収めて無事修了することができました。子ども達のたくましさは人生に対する希望を、大学生の成長は日本の将来の明るさを実感することができ、本当に充実した3日間でした。今後は、このクラスを基盤とし、市内に広げていけたらと思っています。

また、浜松市には969名のベトナム国籍の方々が在住しており、子供達へのベトナム語(母語)教室が開かれていたり、またベトナム人の子供達への学習支援を行っている大学生サークルもあります。なにかコラボレーションできたらなとヒシヒシっと野望を抱いています。興味をお持ちの方、お気軽にお問い合わせ下さい!!毎日が楽しいですよ!!

(財)浜松国際交流協会(HICEハイス)http://www.hi-hice.jp/ 
内山夕輝(V98卒)



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お便り-渡邊大輔(V06卒)


入社2年目での大決断。今回、お便りをくれたのは、ベト科を卒業して物流関係の仕事に携わる渡邊さんです。僕なんか、What are you? って聞かれた場合、即答できずにズルズル人生を過ごしてしまいました。っが、渡邊君は、大きな組織に属しても甘えることなく自分を見失わず、逆に、本当に自分のやりたい事が見つかった。っと語っています。輝かしい転職に成功した一人です。私含めたOBOGの中には、転職したくても、その決断の勇気が無かったりしますよね。物流会社は、当然、モノを運びますが、人の思いってのも運ぶんでしょうね。頼むぞ、大輔!越南ねっとの思いってのもハノイを拠点にガンガン運んでくれ!(文責竹山)


<渡邊大輔くんからのお便り>
こんにちは、06年卒業の渡邉大輔と申します。私は今、日本ロジテム㈱という物流会社で働いています。ロジテムというのはベトナムを中心にインドシナ地域の物流に力を入れている会社です。私も4月からはハノイへ赴任予定で、現地法人の運営をしていくことになっています。実は以前は某大手物流会社に勤めていたのですが、転職という形で08年1月に入社しました。なぜわざわざ大手を辞めてまでロジテムなんて名も知られていない会社に入ったかというと、キーワードはやはり「ベトナム」でした。
学生時代の就職活動当時、私は「幅広く世界と関われそうな会社」というのをひとつの基準に置いており、特にベトナムにこだわりを持ってはいませんでした。むしろ、ベトナム以外の国と関わりを持つことで、見識を広めていきたいというのが当時の思いで、前の会社を選びました。前の会社では航空貨物の輸出手配の仕事をしていました。大手顧客の担当になり、仕事もそれなりに任されてはいたのですが、働くうちに、「なぜ自分はこの仕事をしているのか」という事への答えが分からなくなってしまっていました。そして、仕事に対するモチベーションが上がらず、与えられた仕事を単にこなすだけ、という状態に陥ってしまっていました。
「自分が本当にやりたいのは何なのか」と自問するうちにたどりついたのが「ベトナム」でした。現在、東西回廊や南北回廊の開通で、ベトナムの物流インフラは飛躍的に発展しています。そのような状況の中、自分もベトナムでの物流を発展させていきたいと思うようになったのです。実は、転職を考え始めた頃、前の会社もインドシナ地域の物流には力を入れ始めていました。実際、待っていればベトナム関係の部署に移れたかもしれません。そんな中、なぜ転職したかというと、自分の仕事は自分で決めたい!と思ったからです。
大企業で働くうちに、人事異動次第で自分がどんな仕事をすることになるのか分からない、というのがどうしても納得できなくなってしまいました。もちろん、「組織にいる以上は、我慢は必要だ」ということは頭では分かっていました。しかし、私自身は組織の為に尽くすよりも自分が成長していける事を第一に考えるようになりました。自分でキャリアプランを考え、高いモチベーションを持って仕事をしていくことが自分のためになるのではないかと思うようになったのです。そして、自分が希望している仕事を任せてもらえる今の会社へ入社を決意しました。実際、今は非常に高いモチベーションを持てており、正しい選択であったと思っています。
今後、ベトナムのインフラが発展するにつれ、道路、空港、港湾、鉄道等も整備されていくと思われます。それにあわせ、トータルな物流サービスを提供できるように開発していくことが今後の目標です。先程も言いましたが、4月からはハノイに駐在予定です。ハノイへ来る事があれば是非ご一報下さい。それでは Hen gap lai o Viet Namということで。




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宇根先生パーティーの収支報告

3月8日(土)開催の宇根先生Partyに関し、事務局として会計収支報告を怠っておりました。皆様より頂きました会費は、左側貼付の内容にて、有効に使わせて頂きましたので、ここに報告致します。

収入 = 598,000円
支出 = 598,000円
残金 = ゼロ

卒業生からは5,000円、現役生からは1,000円の会費にて今回運営致しました。最終講義、パーティー終了後の残金は、2次会、3次会に参加したYoungにて有効に使用させて頂きました。2次会へ参加できなかった方もおられますので、皆様の出資を、このような形で使用しましたことを御理解頂けましたら幸いです。 Fromパーティー事務局(野村、江守、会川、池田、竹山)

3次会終了後、残金4,754円となりました。引き取り手のいない6名にて吉祥寺に移動し、朝までカラオケの代金一部として、残金を使わせて頂きました。誠に申し訳ございません。待っていてくれる人がいないので終電を逃しました。皆様から頂いた会費の一部を使ってしまいましたが、、僕達、ベト科先輩含めたネットワークの温かさを感じながら、男6名にてグッスリ眠れました。本当に、申し訳ございませんでした。ありがとうございました。From引き取り手のいない男6名(樋川、小島、鵜沢、中嶋、渡邊、竹山) 文責-竹山

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